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「松下塾に行ってなかったら、僕の人生は違ったかもしれへん」~忠岡町の個人塾「松下塾」の想い~

記事公開日 2023/10/17

南海本線「忠岡駅」の線路沿いを歩くと、小さな塾「松下塾」の看板が見えてくる。
建物の一階部分に教室が2部屋。生徒たちは入り口で入退室カードをかざし、それぞれの教室に入っていくのが、毎日の光景だ。

塾名は、塾長先生の名字を取って「松下塾」。
「松下政経塾と間違えて、電話をかけてくる方も結構いるんですよ。」
と困り顔で笑うのは、地域の小中学生から「怖い、厳しい」と評判の松下直樹塾長先生。

かつて松下塾で中学時代を過ごした卒塾生たちも、度々この塾を訪れる。

松下塾に通ったことが、人生のターニングポイントだった

ある日、松下先生が事務所で仕事をしていると、突然の来客。
「お久しぶりです。この時間だったら、先生塾におると思って」
10 年近く顔を見ていなかったが一目で誰とわかる、懐かしい卒塾生の訪問だった。
卒塾後は、高校を出て国公立大学へ進み、現在は兵庫県で銀行勤めをしているらしい。久々の帰省のタイミングで、松下塾へ立ち寄ったそうだ。

「久しぶりやな」
「実は、先生の顔が見たくなって…」

彼が塾へ立ち寄ったきっかけは、職場で同僚と交わした何気ない会話だった。
「子どもを塾に行かせようと思ってるんやけど、皆は昔、どんな塾行ってた?」
休憩中に同僚が投げかけた話題から、その場にいた各々が、昔通った塾の思い出話を語り始めた。
彼も、松下塾での思い出を語り出す。

中学生だった当時、宿題を忘れたり、遅刻した時に、松下先生に怒られたことをずっと覚えている。
社会に出たら“忘れ物をしない”“約束を守る”って当たり前のことだけど、それを中学生の僕に厳しく言ってくれたのは松下先生だった

その話を聞いた同僚たちからの、思わぬ一言にハッとした。
「その塾に行ってなかったら、君の人生は違ったかもしれへんね」

今度の帰省には、自分のルーツとなった松下塾を訪れてみよう。そう思ったそうだ。

目の前の子の未来を見据えて向き合いたい、松下塾の想い

松下先生は松下塾を独立開業する以前から、長年、塾で地元の小中学生と向き合ってきた。

「生徒が“お客さん”になってしまうのは良くないなあと思ってね」松下先生は言う。

塾によって方針は様々。中には、トップ校を受験する子には手厚くサポートし、そうでない子には “黙って座ってくれていればいい”とでもいうような、当たり障りのない対応をすることも…それが松下先生の言う“お客さん”状態だ。

「保護者の方は子どもが塾に行ってくれて安心、子ども本人は授業を聞いていなくても怒られないから楽、先生も怒らなくていいから楽…目先だけ見れば皆楽かもしれないけど、それじゃあかんよな、“教育”ではないよな、と思うんです」

“教育”の結果は一朝一夕に現れるものではない。だから、今この瞬間ストレスを感じることになっても、勉強の大切さ、授業や宿題の意味意義を説明し対話すること、時には厳しく接することも必要だと考える。
それが、ゆくゆくは社会に出て行く生徒にとって、本当にためになることではないか。

「“塾なんやから、勉強だけ教えてくれたらええねん“と言われたら、そうかもしれないけど…挨拶をするだとか、約束を守るだとか、当たり前のことを教えるのも大事だと思ってる」

塾での生活を通して、社会の一員として大切な姿勢も学んでいく。それが松下塾の役割の一つだと、松下先生は考える。

タイムリミットは高校受験

「こんにちはー」
生徒が一人また一人と、教室の扉の前で挨拶をして入室してくる。
クラブ活動や習い事と掛け持ちをしている生徒が多いそうだ。
小学生は忠岡小学校、忠岡東小学校、大芝小学校、城北小学校、新条小学校などから。中学生は主に忠岡中学校、春木中学校、北中学校、誠風中学校の生徒が通っている。
「この問題解けた?」「その筆箱新しいやん!」
授業が始まるまでの時間、和気藹々とした空気が流れる。生徒たちは、それぞれの学校は違っても仲が良い、いわゆる「塾友」だ。

先生が教室に入り教壇に立つと、今までリラックスしていた生徒たちの背筋が伸びる。
「前回の宿題で、皆がよく間違ってたこの問題から解説するな」
生徒たちは食い入るようにホワイトボードを見つめ、授業を聞き始める。
時折「あ、そういうことか…」と小さくつぶやく声も聞こえる。
「ここの式に代入すると、どうなるか分かる?」
松下塾の授業は集団指導。松下先生の数学は、生徒一人ひとりに質問を投げかけていく、全員参加型の授業。ただ座って聞くだけではない。塾に通う生徒たちにとって、タイムリミットは高校受験。その日までに、一問でも多く解ける問題を増やし、学力を伸ばしてあげたい。

しかし、長年高校受験に向き合う中で、ひしひしと感じる問題もあるそうだ。

「私自身、数学の指導を続けてきて“トップ校を受けるならこの問題に対応できなければ…”という基準を持っているが、そのレベルが年々下がっている感じがする。これができなくても、定期テストで 1 位を取る。これができなくても、トップ校に受かる。」
地域の学力低下問題、進む少子化、教育を取り巻く問題。これからも目の前の生徒に向き合ってゆくためには、それらの問題と対峙することも求められる。

卒塾の時は、松下先生をはじめ、英語、国語各教科の先生皆で生徒を送り出す。
高校へ行って勉強でつまずかないよう、中学の内容と高校学習内容との橋渡しもして送り出す。
松下塾で学んだ生徒たちが、高校、大学、その先もそれぞれの場所で活躍できるように…。
ひとりの生徒と過ごせる時間は、小学生から通っても長くて5年。中3生になってから入塾する場合は1年足らず。期間の長短はあれ、それぞれが、松下塾での塾生生活で何かを学んでいくのだろう。

文:跡部桜

松下先生の考える「いい塾」とは?

生徒たちに対して常に思っているのは、”将来社会に出た時に、自分で考えて動ける人になってほしい”ということです。
例えば宿題を忘れることは、誰にでもあることだと思います。
大事なのは、忘れた後にどうするのか。明日持ってくるのか、今日中に取りに返るのか。期限を過ぎたとしても提出する、誠意も必要ですよね。
勉強は当然大切だけれども、日々のやりとりを通じて、そういったことを伝えていくことも大切やと思います。

松下先生、貴重なお話を有難うございました。

松下塾へのお問い合わせはこちらから

塾名松下塾
所在地〒595-0812
大阪府泉北郡忠岡町忠岡中1丁目10−26
HPhttps://www.matsushita-juku.net/
TEL0725-23-0246
開塾日通常授業:月~金 ※土日にテスト対策や実力テストを実施
対象学年小5・小6・中学1~3年生
アクセス南海本線「忠岡駅」から徒歩すぐ

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