【英語編】2020年度公立高校入試の傾向・対策【受験生必読!】

【英語】2020年度公立高校入試の傾向・対策

2019年度公立高校入試の全国的な出題傾向・難易度から、2020年度の入試傾向・難易度を科目別に予想!
今回は英語の対策・勉強方法について解説します♪

目次

2020年度公立高校入試の英語対策ポイント!

このコラムでは、2019年度公立高校入試から読み取れる、2020年度の受験対策方法を科目別にご紹介します♪

今回は、「英語編」です!

2019年度の英語の入試から分かる傾向は、以下の通り!

①英語4技能化!文脈を読み取る力が試される!
②長文のテーマがより現実的なものに!読解量も増加!
③作文の難易度アップ!上位者向けの問題は大学入試レベル!?

①英語4技能化!文脈を読み取る力が試される!

2019年度公立高校入試において、英語は全体的に難易度が上がりました

その理由としては、

・大学入試改革(共通テスト)を意識した問題形式に変化した
・「読む」「書く」「話す」「聞く」の英語4技能が重要視された

という2点が挙げられます。

例えば、英語4技能の基礎である「単語力」「文法力」を問う問題でも、以下のような「文脈の理解」や「内容把握」の重視された問題が出題されました。

☆神奈川県の2019年度高校入試英語 文法問題より

次の(ア)~(エ)の対話が完成するように、( )内の六つの語の中から五つを選んで正しい順番に並べたとき、その( )内で3番目と5番目に来る語の番号をそれぞれ答えなさい。
(それぞれ一つずつ不要な語があるので、その語は使用しないこと。)

(ア)
A:Sayaka, (1.eat 2.what 3.you 4.food 5.like 6.do)the best?
B:I like sushi the best.

(イ)
A:How was your weekend?
B:I went to the zoo with my family. My sister (1.the 2.see 3.at 4.looked 5.happy 6.to)animals there.

(ウ)
A:Happy birthday, Ayako! This is a present for you.
B:Thank you, Mom. It’s wonderful. I’ve wanted (1.something 2.watch 3.a 4.like 5.have 6.to)this.

(エ)
A:Do you know the(1.the 2.girl 3.tall 4.of 5.name 6.about)singing under the tree?
B:Yes. Her name is Maiko.

答え
(ア)6、5 ※正答率63.7%
(イ)6、1 ※正答率56.5%
(ウ)3、4 ※正答率24.1%
(エ)1、2 ※正答率27.0%

この整序問題は、前後の会話を理解しなければ解くことが出来ません
例え文法の知識はあっても、コミュニケーションや文脈まで読み取らないと、その知識を活用することが出来ないんですね。

例年、整序問題、特に後置修飾や間接疑問文が絡む問題は正答率が低くなりますが、今後はこのように、会話分などを通してさらに実用的な文法問題が出題されるようになり、難易度も上がっていくと考えられます!

問題を解くときは、そのシチュエーションや状況をイメージすることを心がけましょう♪

②長文のテーマがより現実的なものに!読解量も増加!

2019年度高校入試英語の長文問題は、昨年と比較して、

・テーマが現実社会に沿った内容になった
・英語長文と、グラフや図表などの資料を結びつける問題が増え、情報を整理する力が問われるようになった
・単語の訳注が減り、語彙力も問われるようになった

という変化がありました!

現実社会に沿ったテーマの長文というのは、例えば以下のようなもの。

☆岩手県の2019年度高校入試英語 長文問題より

以下の英文は、スーパーマーケットに設置されている無人レジ(self checkouts)と人間(humans)との関わりについて述べたものです。
(文中の①~⑤は、段落の番号を示しています。)

(第①・②段落省略)

*According to a *survey, in 2015, the *percentage of supermarkets which used self checkouts was 28%, and there were some stores which hoped to use more self checkouts. The percentage of supermarkets which wanted to use self checkouts *increased from 2015 to 2016. However, during the same period, the percentage of supermarkets which used checkouts *decreased. Also, in 2017, the percentage of supermarkets which wanted to use self checkouts decreased.

Another survey shows that people who are over 60 years old don’t think self checkouts are very useful, *compared to young people. Some old people are afraid oh having troubles because they can’t *scan *items well. *Customers who can’t use self checkouts well need someone to help them. This means supermarkets need to *employ working people there. So the percentage of supermarkets which wanted to use self checkouts decreased.

(第⑤段落省略)

訳注
・scan ~を読み取らせる
・item 商品
・customer(s) 客
・employ ~を雇う
・According to~ ~によると
・survey 調査
・percentage 割合
・increase(d) 増加する
・decrease(d) 減少する
・compared to~ ~と比べて

ざっくりした内容としては、

『無人レジを増やしたいと考えているスーパーマーケットは多いけれど、高齢者の中にはバーコードのスキャンが出来ないことを不安に思う方がいるので、手助けのために従業員を増やさなければならない。結果的に、(コストがかかるので)無人レジを配置しているスーパーマーケットは減り続けている。』

というもの。

モノの自動化・機械化という身近なテーマで、かつ高齢化の問題にも関わるような、現代的な問題ですよね。

また、この問題では、第3段落で説明されている『2015年から2016年にかけて、無人レジの設置数を増やしたいスーパーマーケットは増えているのに、実際の設置数は減少している』という情報を読み取り、その数値を表した適切なグラフを選択しなければならない問題が出題されています。

これは、時事ネタを中心とした現実的な話題を英語で読み取り、資料の読解と結びつける「大学共通テスト」と同じ傾向です!

大学共通テストは2020年度からスタートされるので、今後ますますこのような問題の出題が増えていくと考えられます。

出題される問題内容を身近なものとして捉えることができれば、有利に問題を解き進めることができます!
単語や文法の勉強はもちろん大切ですが、以下のような、社会問題や時事ネタに関する知識も身につけておきましょう♪

今年度出題された注目のテーマ・問題形式

・ゴミの分別・自然保護といった環境問題
・琵琶湖のエコツアー(複数の英文から情報を読み取る問題)
・カーシェアリング
・日本の伝統文化
・増加する外国人観光客
・発展途上国支援
・年代別人口比率
・高齢者の勤労
・地域活性化
・大豆の地産地消(グラフの読み取り)
・避難経路などの災害対策
・災害時のSNS利用の利点と注意点

また、こちらも共通テストと同じ傾向ですが、文章の読解量も増加傾向にあります!
速読・多読といったトレーニングの必要性は、今後ますます高まっていくと考えられます。

③作文の難易度アップ!上位者向けの問題は大学入試レベル!?

2019年高校入試英語は、全体的に難易度がアップしましたが、特に難しかったのが「意見作文」の問題

そもそも作文は自分で英語を考えて書くということが難しいのですが、今年は出題された作文のテーマが非常に難しかったんです!

以下の問題をご覧ください。

☆埼玉県の2019年度高校入試英語(学校選択問題) 意見作文問題

次のinformation literacy skills(情報リテラシー:自分が必要とする情報を見きわめて入手し、活用する力)についての英文を読んで、あなたの考えを、〔条件〕と〔記入上の注意〕に従って40語以上50語程度の英語で書きなさい。

People need information literacy skills. Some people say that every elementary school student should start learning these skills at school. What do you think about this idea?

〔条件〕質問に対する自分の考えを、その理由が分かるように書きなさい。

これは、「情報リテラシー教育を小学校で行うべきかどうか」というテーマの意見作文です。

SNSなどをテーマにした問題は、他県でも長文問題などで取り入れられていましたが、この問題の難易度は圧倒的
英検準1級、大学受験並みです。
英作文をする以前に、具体的な意見が思いつかない受験生が多かったのではないでしょうか・・・。

しかし、大阪府は、この問題を出題した埼玉県と同じくらい入試改革が進んでいるので、同レベルの問題が出題される可能性も大いにあります

今後、特にレベルの高い学校を受験しようと考えている方は、英作文の練習はもちろん、自分自身の意見を持つ練習も行う必要があるでしょう。

大阪府以外の入試問題も解いてみよう!

いかがだったでしょうか?

英語の問題は全体的に難しくなっています。
余裕があれば大阪府以外の問題にも挑戦して、様々な問題テーマに触れてみてくださいね◎

他科目の高校入試対策・勉強方法


この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次